【インタビュー2025年2月】
技術部 2017年入社
粟原 義己
先輩インタビュー
会社との出逢いはインターンシップ
こんな仕事があるんだと知りました。
私は、大学在学時は建築学科の光環境の研究室に所属していました。就職を考える際は、建築学科の多くが就職するような設計の仕事ではなく、漠然とではありますが、データを取ったり、分析を行ったりする仕事の方が自分には向いていると思っていました。また、趣味でピアノを楽しんでいることもあり、「音」への興味関心もありました。
そこで、音と建築に関連した業務を行っている会社のホームページを、いくつか眺めていたところ、OTO技術研究所を見つけ、インターンシップを行っていると知り応募しました。インターンシップでは、実際の現場での測定に同行させてもらったり、疑似分析をしたりしました。私が同行させてもらった現場は、マンション建設にあたり、窓サッシの性能を決めるために、既存建物で電車通過時の騒音測定をするというものでした。線路からの距離が離れることで音がどれぐらい減衰するかや、電車の行先や車種による周波数特性の違いなどを分析により求め、こんな仕事があることを知って面白いと感じました。
1週間しっかり業務の経験をすることができたのも、より具体的に実際の仕事の様子や会社の雰囲気を見ることができたので、その点もよかったです。大学では音環境ではなく光環境の研究室に所属していたこともあり、異なる分野ということで不安はありましたが、仕事となれば、学ぶことばかりなので一からのスタートと思い就職しました。
机に座ってずっと分析をしているだけではないです。インターンシップでも現場での測定に行く経験はしていましたが、入社前に思っていたよりも測定のために事務所を出ていることが結構多いというのは感じます。測定に使う機器は結構な重量があったりしますし、もちろん測定作業は事務所ではなく現場で行うので、意外と体を動かす機会が結構多いと感じます。
建設途中の建物での、遮音性能の測定などは、昼間は工事の音が邪魔になるので、現地での建設工事を止められない場合は工事が終わった後の夕方以降に行います。年に数回くらいではありますが、測定数が多い場合は、測定が夜遅くまでになることもあり、その点は大変なところかもしれません。
ただ、仕事を通して、普段の生活では関わる事のない、様々な用途の建物や場所に立ち入ることができるのは面白いです。例えば工場だったり、能楽堂の舞台での測定があったりしました。日頃立ち入ることのないような場所に行くことができるのは新鮮です。
また、夜遅くなどのイレギュラーな勤務がある場合は、仕事の時間を調整したり、お休みをとるなど、自分で仕事の予定を調整することができますし、いろんな用事で都合をつけることもできています。
マンション用地で電車の騒音を測定して、窓サッシの必要性能を求めるといった業務や、建物の遮音性能の測定業務、工場から発生した音による敷地境界での騒音レベルの予測業務など比較的オーソドックスな業務を現在は担当しています。
騒音予測では、騒音源になる機械や壁の仕様を確認して、メーカーのデータがあるものはデータから情報を得ますが、データがない場合は類似施設で実測したりもします。データが揃ってからは、予測計算を行うのですが、単純なケースではエクセルで計算することもあります。音の反射などを考慮する必要があるなど複雑なケースでは、専用のソフトを用いて計算します。
案件一つひとつ、条件も環境も違いますから、過去にやったのと同じようなことでもうまくいかないこともあります。一つひとつのケースで新しい経験ができ、過去のケースを活かして、うまくいかないことでも解決する方法を考えたりしながら、知識や経験を積み重ねることは大事だと思います。
どのような業務に関しても、計画段階から、結果を報告するまでの最適な道筋を立てられるよう、今はいろんな案件を担当し、先輩にも教えてもらいながら、幅広い知識や経験を増やしていきたいと思います。