Our business事業内容
集合住宅やホテル、商業施設や工場の建設時には、騒音や振動に考慮した形状設計や音響材料の選定、レイアウトが求められます。また、音楽ホールや放送スタジオや防音室については、遮音性能や音質を最大限に高めるための音響計画が重要です。オーティーオー技術研究所(OTO)では、それらの設計・音響計画において必要な、騒音・振動、遮音性能、室内音響の調査・分析から報告書作成、対策の提案、コンサルティングまでトータルにご支援いたします。
騒 音
- 環境騒音測定
- 騒音レベル測定
- 開口部選定
- 騒音分布予測(コンター)
- 異音探究(原因特定)
- 騒音規制法(測定・予測)
- 低周波音
- 騒音監視
著しい騒音が発生する特定施設を設置する工場や、特定建設作業を行なう場合は、発生する騒音を測定し、「騒音規制法」に定められた振動レベルの規制値を遵守する必要があります。当社では、騒音規制法に基づいた「騒音レベル測定」や「騒音分布予測」など、計画地で発生する設備稼働時などの騒音を予測し、対策案の立案や対策時の効果、また対策後の確認調査まで、責任を持ってご対応いたします。同様に、自動車や鉄道、航空機による環境騒音についても許容限度が定められており、当社では、「環境騒音測定」や「騒音監視」にて、規制基準を満たすための調査・評価・対策をご提案いたします。
また、集合住宅やオフィスビルなどにおいて上階からの床衝撃音や、隣室からの会話、原因不明の異音、設備機械などから漏れる低周波音(※)は、トラブルのもとになり得ます。当社では、異音の要因を特定し対策案を立てる「異音探究」、「低周波音の測定」など、原因を特定させ、適切な対策法をご提案できる手立てを有しています。
※およそ100Hz以下の低周波数の可聴音と、20Hz以下の超低周波音を含む音波を低周波音と言います。
高架道路からの騒音分布
(断面コンター)
1/3・1/1オクターブバンド
周波数分析
高所の騒音調査
(気球バルーン)
※なお、店舗面積1000㎡を超える大規模施設については、地元説明会の開催や都道府県・政令指定都市の意見を踏まえるなど、法令で定められた出店手続きのフローを踏む必要があります。その際の手続きに必要となる騒音調査・騒音予測・対策検討などの報告書作成などもご対応しております。
振 動
静けさが要求される音楽ホールやカンファレンスホール、放送スタジオや、戸建住宅・集合住宅・ホテルなどを建設する際は、鉄道・地下鉄による振動や幹線道路・高架道路からの振動などの環境振動に考慮し、振動対策を踏まえた設計を行なう必要があります。当社では、計画地にて、周辺環境の振動を把握することを目的とした「環境振動測定」や、大型車が通る際に建物が揺れる振動や強風時など高層建物が長周期で揺れる振動を測定する「建物振動測定」、タイヤ落下やハンマー打撃など人工加振を与え、振動伝搬性状などを測定する「床版振動特性測定」など、用途・目的に応じたさまざまな手法を用いて、振動から発生し得る諸問題を防ぎます。
インパクトハンマー
FFTアナライザ
振動測定機器
- 環境振動測定
- 道路交通振動測定
- 振動周波数特性(オクターブ、FFT)
- 建物振動測定(常時微動、人口加振)
- 床版振動特性(人工加振)
(卓越振動数、減衰定数、振動伝搬性状、床版振動モード、駆動点インピーダンス) - 振動レベル測定
- 振動規制法(測定・予測)
- 振動監視
遮 音 性 能
- 床衝撃音遮断性能(床衝撃音レベル)
- 空気音遮断性能(音圧レベル差)
- 室内静謐性能(室内騒音レベル)
集合住宅やホテル、防音室、多目的室、ホールなどにおいて、隣接する居室からの空気音や上階などの床衝撃音や、鉄道や飛行機、幹線道路などからの外部騒音に対し、それぞれに遮音性能が求められます。特に近年の集合住宅は、床をフローリング仕様とすることが多く、床衝撃音がトラブルにつながるケースも増えています。
自社の集合住宅に遮音性能基準を定める不動産会社も多く、当社では、計画時における開口仕様の選定や、床衝撃音の予測から竣工時の性能調査など、遮音性能に関わる設計・調査に携わっています。建築物の施工中や竣工時に、遮音性能調査を行ない、設計目標を満たしているかどうか評価し、満たされていない部分について対策方法をご提案いたします。
具体的には、上階の椅子を引きずる音や子どもの飛び跳ね音・歩行音などに対する「床衝撃音遮断性能」や、隣家の会話やテレビの音などに対する「空気音遮断性能」、電車や自動車など外部からの音や建物内の設備からの音に対して室内騒音を測定する「室内静謐性能」など、遮音性能に関する各種測定を測定計画から対応いたします。
空気音遮断性能測定(音源側)
重量床衝撃音発生器
音圧レベル測定状況
室 内 音 響
ホールや放送スタジオ、多目的室、会議室などにおいて、音の質・響きは非常に重要です。施設の用途に合わせて適したご要望の音響空間を実現するため、各種シミュレーションを行ない、音響物理指標を算出し、形状や内装材料の設計に役立つ資料となります。
室内の音質を決定する要因としては、「反射音」の遅れ時間や到来方向、音の強さがポイントなることが近年認識されています。当社では、この反射音の到来時間や方向を知る手法として、音のエネルギーの伝搬・拡散を幾何学的に捉える「幾何音響学」に基づくバックトレース法を用いたシミュレーションを実施します。残響時間やエコータイムパターン、音線図、指向拡散度などを算出でき、幅広い用途に合わせてコンサルティングが可能です。
12面体スピーカ
エコータイムパターン測定
栗東芸術文化会館
(測定実績より)
- 残響時間
- エコータイムパターン
- 音響物理指標
(D値、C値、LE値、PR値、RASTI) - ビリツキ試験
- 室内音響設計
異 音・不 思 議 音
- 騒音調査
- 固体伝搬音調査測定
「ミシ」「パシ」など建物内で聴こえる音が、原因不明で不快に感じることがあります。このような音の測定・要因調査を当社にて承っております。異音・不思議音は、風や雨などの自然条件により発生したり、熱による建築部材の膨張・収縮が原因であったり、建物内の設備機器の振動や別室の電動機器の振動が原因となることもあります。また、建物内外で生じた振動が建物の構造体を伝わり、壁や床・天井などの振動体から放射される音を「固体伝搬音」と言い、たびたび苦情やトラブルのもととなります。
これらは、原因がわからぬまま対策を講じようとしても解決には至らないものです。当社では、発生の原因やタイミングのわからないような音についても、1日~1週間程度のモニタリング調査(※居住者によるご協力が必要な場合があります)により、原因不明の音の発生時間や場所、頻度、その他の傾向から音の発生源を特定し、防振や仕上げ材の変更など、適切な対策方法をご提案いたします。
そ の 他
OTOでは、建設会社や大学の研究所などから依頼を受け、音・振動に関する実験の測定・分析などを行なっています。例えば、ルーバーなどの建築部材に特定の条件で風が当たると音が発生することがあります。そこで設計段階において音響風洞試験室(他社施設)で、部材に実際にさまざまな条件の風を当て、発生音を測定する実験を行なうことで、風による音が発生しないような形状・対策に役立てることができます。
その他、実際の建物に加振器や人力で振動を加え、振動特性を調べる実験、無響室・残響室(他社施設)における音の実験の事例があります。
近年は、微振動によって不具合を起こしかねない精密機械を扱う工場などが増えています。当社では音や振動をリアルタイムで周波数分析を行ない、長期間にわたり常時監視し、設定値以上の音や振動を感知した場合に知らせるオリジナルの測定システムも作成しています。音・振動に関するお困りごとがありましたら、まずはお気軽にご相談ください。
振動加振器
振動監視装置
残響室での風洞実験
(株)ササクラ 音響ラボラトリー
- 実験(測定・分析など)
- 音・振動の常時監視システム
こんな時、ご相談ください
- 防音の為の設計をしたい
- 防振の為の設計をしたい
- 音響空間の性能を知りたい
- 音響空間の設計をしたい
- 音を小さくしたいetc